トップ ≫ プログラム

プログラム

情報インフラから顧客との接点となるサービス提供の窓口まで、ITが関わる業務は多岐に渡っており、金融事業におけるITシステムへの依存度はますます高くなっています。それに伴い、金融機関がサイバー攻撃に晒されるリスクも高まっており、抜本的なセキュリティ対策が急務となっています。顧客とその資産を守るために金融機関が今すぐ成すべきこと、金融システムに潜む脆弱性が引き起こすサイバーセキュリティの脅威に対して、アプリケーション開発の現場において取り得る実践的な方法について、米国の大手金融機関の導入事例を交えてご紹介します。

2017年9月12日(火)

13:30
開催のご挨拶
13:40
|
14:30
金融機関に求められるセキュリティ対策の全体像
基調講演

国立情報学研究所
教授
高倉 弘喜 氏
1990年九州大学工学部卒、1992年九州大学大学院工学研究科修士課程修了、1995年京都大学大学院工学研究科博士後期課程修了。奈良先端科学技術大学院大学助手、京都大学講師・准教授、名古屋大学教授などを経て、2013年国立情報学研究所教授。内閣官房情報セキュリティーセンター、総務省、経済産業省、文部科学省、情報処理推進機構、JPCERT/CC、京都府警、愛知県警、JNSAなどにおいてサイバーセキュリティに関する委員会に参加。未知のサイバー攻撃の検知・追跡・対抗策構築に関する研究に従事し、IEEE COMPSACのサイバーセキュリティに関するシンポジウム委員長など国際会議の運営にも協力。
サイバー攻撃は巧妙になり、その被害発生を前提とした対策が求められるようになりました。一方、情報機器は複数の業務に関わるようになり、被害を受けた機器を隔離するという対策が業務に及ぼす影響も考慮する必要があります。本セッションでは、被害の影響を軽減しつつ、被害の及ばない業務を継続するための手法、それを実現するための自動化技術などについて説明します。
14:30
|
15:10
ソフトウェア、セキュリティ、およびソフトウェアセキュリティの沿革 : ビット、バイト、バグ、そしてBSIMM
同時通訳

Synopsys
ソフトウェアインテグリティグループ
セキュリティテクノロジー担当 バイスプレジデント
Gary McGraw 氏
Gary McGrawは2016年12月にSynopsysが買収したCigitalの取締役を務めており、現在はシノプシスのソフトウェア・インテグリティ・グループにおいてセキュリティテクノロジー担当のバイスプレジデントとして、セキュリティコンサルティグのビジネスに従事している。ソフトウェアセキュリティ関する著作も多数執筆し、現在もMax Financial Services、NTrepid、Ravenwhite等、金融機関からスタートアップまで様々な企業の監査役を務める。インディアナ大学にてコンピューター・サイエンスおよび認知科学の博士号を取得。
私達のスマートフォンやIoT機器が使いやすくなっていても、ソフトウェアは年々複雑になっていきます。ヘルスケアや経済に至るまで、私達の生活にソフトウェアが組み込まれるに従い、ソフトウェアのセキュリティは更に重要になってきています。

本セッションでは、どのようにソフトウェアセキュリティは始まったのか、また、約15年間に渡るソフトウェアセキュリティの大きな発達のなかで、私達がBSIMMと呼ぶソフトウェアセキュリティを分析、評価する手法についてご紹介します。
15:10
休憩 (20分間)
15:30
|
16:10
アプリケーション・セキュリティ・プログラムのグローバル企業における展開
同時通訳

シティ・グローバル・インフォメーション・セキュリティ
シニア・バイス・プレジデント
Samir Sherif 氏
Samir Sherif氏はCitiグループのアプリケーションセキュリティのグローバル責任者として、認証、バイオメトリクス、脆弱性評価のセキュリティアーキテクトなど10個のプログラムからなるポートフォリオを統括しています。Sherif氏は1998年にCitiに入社し、2010年には主にソフトウェアセキュリティの対策を、運用より手前の構築段階にシフトさせる開発実践の強化に焦点を当てたセキュア開発プログラムを構築し、プログラムの目標に不可欠な開発者のトレーニングとプロセスの変更に取り組みました。
アプリケーション・セキュリティ・イニシアティブをグローバル企業で展開するには、ビジネスプロセスや開発プロセスの変更が必要なだけでなく、開発現場のカルチャーも変えていくことが必要です。本セッションでは、@静的解析ツールを活用したコードレビュー A構築上のリスク解析 Bペネトレーションテスト に関する3つのタッチポイント(ツールに関する議論、テクノロジー、そして人とプロセス)についてフォーカスしてお話いたします。ソフトウェア開発とビジネスプロセスを調整するときには、カルチャーを変えること、複雑なツール導入の現実的なインパクトに特別重きを置く必要があります。現実世界で何年もの経験を積む大手グローバル金融サービス企業の実例が、その方法に関する疑問に答えてくれるでしょう。その他、コンプライアンス、規制のプレッシャー、効果的なソフトウェア・セキュリティ・ガバナンスへの要求に対する対応についてもお話します。
16:10
|
16:50
セキュアな開発システムサイクルを妨げる“4つの敵”
株式会社アスタリスク・リサーチ
エグゼクティブリサーチャ
岡田 良太郎 氏
1968年、神戸市に生まれる。神戸市立工業高等専門学校卒業後、エンジニアとしてメーカー系研究所、コンサルティングファーム、ネットベンチャーの勤務を経て、2006年、アスタリスク・リサーチ社創業。現在、アプリケーションセキュリティ実現のため、ハッキングと防御、サイバー攻撃に強いシステムデザインや組織づくりに関わる教育・コンサルティング事業を推進しており、行政機関、金融、製造、ヘルスケア、ITサービス企業などにおいてアドバイザを務める。CYDERプロジェクト委員(総務省)。脆弱性の取り扱い検討WG委員(IPA)など担当。また、技術開発・人材育成・普及啓発など共通問題にあたるため、システム堅牢化推進で知られるWASForum Hardening Projectや、アプリケーションセキュリティの団体OWASP のJapanチャプターでリーダーシップをとっている。ビジネス・ブレークスルー大学(学長: 大前研一) 非常勤講師として「教養としてのサイバーセキュリティ」を担当。CISA, MBAを保持。なお、アスタリスク・リサーチ社は2015年よりCigital社と提携を開始し、現在Synopsys社オフィシャルパートナーとして、国内市場向けにソフトウェア開発プロセスにおけるセキュリティ導入を共に推進している。
NISTによると成功したデータ窃取などのセキュリティ事件の92%は、ソフトウェアの脆弱性に起因しています。しかし、解決策となるはずのセキュリティ投資がシステム開発・運用において効果を上げていないように見えるのはなぜでしょうか。

本セッションでは、この問題に関係する4つの問題をとりあげます。同時にそれらの問題の解決のためアーリーアダプタ企業のアプローチを紹介し、今後のアプローチとして集中すべきところへの道筋を探ります。
16:50
Q&A
本フォーラムは受付を終了しました。
多数のお申込み、ありがとうございました。
トップ ≫ プログラム
トップに戻る